皆様、こんにちは。キュールコミュニケーションズのオフィシャル・ウェブサイトへようこそ。 代表のセス・リームスです。
弊社では、経験豊かで高い能力の認められる通訳者および翻訳者を起用します。日頃から出動してもらっている通訳者がこの集団を「チーム・リームス」と呼んでくれたので、命名してもらったと感じています。
このページでは、業務提供の実例を通して、私どもの取り組んでいる翻訳と通訳の世界を紹介します。
代表自ら翻訳・通訳を手がけるブティックスタイルの経営として、できる限りクライアントに直接サービスを提供したいと思っています。よろしくお願いいたします。
2010年7月 製薬業界の国際会議、2日間
ブースに入って同時通訳を行っている様子は「言語の操り師」にも見え、華やかな国際舞台の仕事と思われているかも知れません。しかし、今回の会議も例外ではなく、たくさんのプレゼンテーションをこなさなければならず、複数の通訳者で分担しても激務なのです。そのための準備として、プレゼン資料を事前にもらって予習します。資料をクライアントからいただき、それを通訳者に展開する事務作業も、イベント前から時間を相当必要とします。また、講演者の都合もあり、プレゼン資料を全て揃えるのが実際は難しいのです。それでも当日にもらう資料を極力ゼロにしなければ、会議の通訳はうまく進められません。 会議が始まるといよいよ腕の見せ所ですが、講演者の協力次第で通訳のパフォーマンスも変わります。「同時」通訳とは言いますが、実際は話し手の内容を聞いてからなるべく瞬時に追いかけて通訳内容を発声します。そして、話し手の話す速度によって通訳される内容の割合が変わります。通訳されない普通の講演と比べて少しゆっくり話してもらいたいのが本音です。代わりに例えば、スライドを進めるタイミングに少し待ってもらうと通訳が追い付くので、そのような協力も助かります。いずれにしても、今回の通訳者には大変頑張ってもらったと感謝しています。 |
2010年8月 研修映像の日本語字幕制作プロジェクト
多国籍企業のクライアントから通常依頼をいただいていた通訳では無く、本社発の研修の日本語化を手伝うことになりました。最初は研修に関わる翻訳が主なタスクでしたが、プロジェクトが進行中のある日、「字幕できる?」と問い合わせが来ました。もちろん経験はありますが、映像の翻訳は特別です。文書から文書に日頃翻訳するプロにとっては、音声となっている元言語のナレーションや台詞から翻訳先言語で作文をするのは容易ではありません。日頃から字幕の翻訳を制作するプロが行うべきです。実はかなりのノウハウがあって、当然ながら映像のタイムコードに対応させて時間内に読める字幕文を完成しないといけません。 さらに、字幕の翻訳がいったん納品されたクライアントから「合格」をもらった後、実際の映像をお借りします。そうです。実際に字幕を映像に貼る業者に手伝ってもらい、完成した研修映像を納品しなければならないからです。デジタルメディアの時代ですから、昔のようにフィルムではなくすべてが通信でやり取りできます。もはや「字幕できる?」の答えは、翻訳原稿の完成が期待されているわけではなく、映像の完成が求められているのです。これは10年前の翻訳会社の事情と変わっていると思います。 |